診察案内


生理機能検査科


生理機能検査室からのご挨拶

 生理機能検査科では、臨床検査技師が様々な検査を行っています。
 当日検査・当日結果 を実践し、日々知識の習得、技術の向上をこころがけ、迅速かつ正確な検査を臨床に提供することをモットーとして、取り組んでいます。(検査当日に結果の出ないものもありますので、ご了承下さい。)
 患者さんとコミュニケーションをとり、安心して検査が受けられる、地域に根差した検査室を目指しています。なんでもお気軽にお声掛け下さい。

主な所属学会
日本臨床衛生検査技師会、日本超音波検査学会、日本ポリソムノグラファー研究会など、技師会主催 精度管理にも例年参加

生理機能検査室について

〈生理機能検査って何?〉
体の構造や機能に関する様々な情報を調べる検査です。
心電図・聴力などの機能検査や、腹部エコーや心臓エコーなどの画像検査があります。

〈当院で行っている生理機能検査〉
下記の検査をわかりやすく説明していきます。知りたい検査をクリックして下さい。


■ 心機能検査

〈心電図〉

どんな検査?
  • 心臓の電気的活動を電圧の波形として記録する検査です。
  • 不整脈、心肥大、心筋梗塞、心筋症、先天性心疾患等がわかります。
どのように
検査するの?
  • 上半身は、裸または肌着等の薄着でベッドに横になります。
  • 両手足と胸部に直接電極をつけます。
  • 楽な呼吸をして、話をしたり手足を動かしたりしないようにして下さい。
検査時間と結果 およそ5分です。結果はすぐに出ます。

〈ホルター心電図〉

どんな検査?
  • 携帯心電計を用いて、日常生活中の心電図を長時間にわたって連続記録する検査です。
  • 不整脈、虚血性心疾患などがわかります。
  • 首にかけるか、お腹にベルトで固定して頂きます。
検査時間と結果
  • 機械を取り付ける時間は、およそ10分です。
  • 取り付けた時間から24時間記録します。
  • 結果は、1週間から10日ほどで出ます。
注意事項
  • 検査当日、装着したまま入浴やシャワーが可能です。
  • 電気毛布や低周波治療器は、使用しないで下さい。
  • 機械をぶつけたり落としたりしないよう注意して下さい。
  • 翌日に機械を取り外すために来院していただきます。
行動記録表の記入 記録表に、時間と当てはまる症状や行動に○をつけていただきます。

■ 超音波検査
どんな検査?
  • 人間の耳では聞こえない高い音を身体に当て、その反射で臓器を観察していきます。
  • 非侵襲で苦痛を与えませんので、安心して検査を受けていただけます。
  • 腫瘤の有無や臓器の状態を観察し、様々な疾患を発見することができます。
当院で行なって
いる主な臓器
  • 腹部(婦人科、泌尿器含む)
  • 心臓
  • 血管(頚動脈、鼠径膝窩動脈、下肢静脈など)
  • 乳房
  • 甲状腺
  • 体表など
  • 整形領域
どのように
検査するの?
  • 検査部位を出して横になります。
  • 技師の声に合わせて呼吸の調整や体位変換をしていただくこともあります。
  • 検査によって食事制限がある場合があります。また、お小水を貯めていただく場合があります。
  • ※食事をしないでいただく理由
    食事をすると胆のうが萎縮してしまい、観察しづらくなるためです。
    また、消化管にガスがたまりやすくなり、こちらも観察しづらくなります。

    ※お小水を貯めていただく理由
    お小水がきちんと貯まっていないと膀胱や前立腺、子宮などが観察しづらくなるためです。

検査時間と結果
  • 部位により異なりますが、約10~30分です。結果はすぐに出ます。
  • 予約制ですが、当日検査も可能です。

■ 肺機能検査
どんな検査?
  • 肺の機能を調べる検査です。
  • 肺活量と努力性肺活量を測定し、喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)等の呼吸器疾患がわかります。
どのように
検査するの?
  • 鼻から息が漏れないようにクリップをし、口に筒状のマウスピースをくわえます。
  • 技師の指示通りに呼吸していただきます。
検査時間と結果 およそ10分です。結果はすぐにでます。

■ 平衡機能検査

〈重心動揺検査〉

どんな検査?
  • 体のふらつき・揺らぎ(動揺)を調べる検査です。
  • めまいが頭(脳幹)からくるものか、内耳(平衡障害)からくるものかの診断の補助になります。
どのように
検査するの?
靴を脱いでプレートの上に両足をそろえて立ち、目を開けた状態と閉じた状態でそれぞれ1分間測定します。
検査時間と結果 およそ5分です。結果はすぐに出ます。

〈下肢荷重検査〉

どんな検査?
  • 左右の体重のかかり具合を調べる検査です。
  • 左右の重心のバランスを比べ、評価します。
どのように
検査するの?
  • 靴を脱いで2枚のプレートの上にそれぞれ立ちます。
  • 両足は均等に体重をかけます。
  • 目線の先にある黒い印を1分間見ます。 検査中は話をしないで下さい。
検査時間と結果 およそ5分です。結果はすぐに出ます。

■ 動脈硬化検査 血圧・脈波検査(ABI/PWV)
どんな検査?
  • 動脈硬化の評価を行うための検査です。
  • ABI(上腕と足首の血圧の比)では血管の詰まり具合を、PWV (脈波伝播速度)では血管の硬さがわかります。

どのように
検査するの?
  • 上半身は、裸または肌着等の薄着でベッドに横になります。ズボン下やタイツをはいている場合は脱ぎ、靴下は踵が出るまで下げます。
  • 両足、両腕にカフを巻き、両腕と胸にそれぞれ心電図、心音図のセンサーをつけます。
  • 測定中は1~2回カフが締まりますが、動いたり話をしたりしないようにして下さい。
  • ※両足は特に強く締まるように感じる事がありますが、測定中は力を抜いて楽にしていて下さい。

検査時間と結果 およそ15分です。結果はすぐに出ます。

■ 運動・知覚神経伝導速度(MCV・SCV)
どんな検査? 手や脚の末梢神経の伝わり状態を調べる検査で、糖尿病の末梢神経障害の程度や手根管症候群・肘部管症候群の診断の補助になります。
どのように
検査するの?
  • 末梢神経に電気刺激(人体に影響のない程度の電気刺激です)を与えて検査を行います。
  • 個人差がありますが痛みを伴うことがある検査です。
検査時間と結果
  • 検査時間は測定部位や疾患によって変わりますが、約20~60分ほどです。
  • 結果は2週間ほどで出ます。

■ 耳鼻科検査

〈簡易聴力〉

どんな検査?
  • 健康診断で、大勢の中から聴力障害を発見するために音がどれ位聞こえているかを調べる検査です。
  • 会話領域を代表する周波数(1000Hz)と、高音域に始まる難聴を早期に発見するための周波数(4000Hz)を、検査していきます。
どのように
検査するの?
  • 両方の耳にヘッドホンをつけます。
  • 検査音が聞こえたらボタンを押していただきます。
検査時間と結果 およそ2~3分です。結果はすぐに出ます。

〈標準純音聴力検査〉

どんな検査? 高い音から低い音までどれ位聞こえているか調べる検査です。
どのように
検査するの?

①気導検査

  • 両方の耳にヘッドホンをつけます。
  • 検査音が聞こえたら、ボタンを押していただきます。

②骨導検査(骨を伝わって音が聞こえます。)

  • 検査する方の耳の後ろにセンサーをつけます。
  • 雑音を出しますが、検査音が聞こえたらボタンを押していただきます。
検査時間と結果 およそ20分です。結果はすぐに出ます。

〈標準語音聴力検査〉

どんな検査?
  • 防音室の中に入って、言葉の「聴きとり」や「聴きわけ」を調べます。
  • 補聴器適合の有無や、装用後の効果についてわかります。
    また、後迷路・中枢機能等の難聴の鑑別診断になります。
どのように
検査するの?
  • 両方の耳にヘッドホンをつけます。
  • 「あ」や「か」等の言葉が聞こえたら聞こえたとおりに、検査用紙に書いていただきます。
検査時間と結果 40~60分です。結果はすぐ出ます。

〈内耳機能検査(UCL・MCL) 〉

どんな検査?
  • 防音室の中に入って、検査をします。
  • 大きすぎて長くは聴いていられないと感じる音のレベル(不快レベル:UCL)と、もっとも聴きやすい大きさと感じる音のレベル(快適レベル:MCL)を調べます。
  • 補聴器装用のための検査のひとつです。
どのように
検査するの?
  • 両方の耳にヘッドホンをつけます。
  • 大きすぎて長くは聴いていられない音ともっとも聴きやすいと感じる音の時にそれぞれボタンを押していただきます。
検査時間と結果 10~15分です。結果はすぐ出ます。

〈チンパノメトリー〉

どんな検査?
  • 鼓膜の動きをみる検査です。
  • 中耳炎や鼓膜に傷がついていないか等、中耳の疾患がわかります。
どのように
検査するの?
  • 耳にセンサーを当てて検査音を出しますが、応答の必要はありません。
  • 少しの圧迫感があります。
  • 検査中は、頭部や口を動かしたり、つばを飲み込んだりしないで下さい。
検査時間と結果 およそ5分です。結果はすぐに出ます。

〈耳小骨筋反射〉

どんな検査?
  • 耳小骨筋(鼓膜の振動を内耳に伝える筋肉)の反射を調べる検査です。
  • 脳幹障害の鑑別、顔面神経麻痺、高度内耳性難聴等がわかります。
どのように
検査するの?
  • 両耳にセンサーをあてます。プーという音の後に大きめの音がそれぞれの耳に何回か鳴ります。
  • 両方の耳にセンサーを当てますので、少しの圧迫感があります。
  • 検査中は、頭部や口を動かしたり、つばを飲み込んだりしないで下さい。
検査時間と結果 およそ10分です。結果はすぐに出ます。

■ 睡眠時無呼吸検査

〈終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG検査)〉

どんな検査?
  • 大きなイビキや起床時の頭痛、夜間の呼吸停止、日中に強い眠気がさすなどの症状がある場合には、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
  • 睡眠時無呼吸症候群とは睡眠中に10秒以上の呼吸の停止(無呼吸)が1時間に5回以上、または一晩に30回以上繰り返す病気です。
  • PSG検査とは睡眠時無呼吸症候群かどうかがわかる検査です。
どのように
検査するの?
  • 一泊入院して行う検査です。(夕方~翌朝まで)
  • PSG検査は頭や体にセンサーを付け睡眠の深さや質、無呼吸の種類、血液中にどれぐらい酸素が存在するかを測定していきます。
検査時間と結果
  • 検査に必要なセンサーを夜7時頃から付け始めます。 付ける時間は1時間30分~2時間ほどです。
  • センサー装着後は一晩病院で就寝していただきます。
  • 検査結果は2週間後に出ます。
  • 結果を聞いていただくのは院長先生の外来となります。

〈携帯型終夜睡眠ポリグラフ検査(携帯PSG検査)〉

どんな検査?
  • 大きなイビキや起床時の頭痛、夜間の呼吸停止、日中に強い眠気がさすなどの症状がある場合には睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。
  • 睡眠時無呼吸症候群とは睡眠中に10秒以上の呼吸の停止(無呼吸)が1時間に5回以上、または一晩に30回以上繰り返す病気です。
  • 携帯 PSG 検査とは、ご自宅で睡眠時無呼吸症候群かどうかをスクリーニングする検査です。
どのように
検査するの?
  • 携帯 PSG 検査は、ご自宅で就寝前に鼻・指の2ヶ所にセンサーを付け、本体を手首に装着し、いつもと同じように就寝していただきます。
  • 無呼吸の程度と、血液中の酸素濃度を測定します。
  • 検査当日にセンサーを貸し出し、翌日返却していただきます。
検査時間と結果
  • 機械を自宅に持ち帰り、一晩機械を装着していただきます。
  • 検査結果は1週間後に出ます。
  • 結果を聞いていただくのは院長先生の外来となります。
  • 携帯PSG検査は簡易検査なので、その後精密PSG検査に移行する場合があります。

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